顧客単価を2倍にすれば売上は2倍 〜クロスセルとアップセル〜

長期利益を生む「買いたくなる気持ち」のつくり方

良い売上を自然に増やすには

「客単価を2倍にすれば、売上も2倍になる」

言葉では簡単。でも目先の売上を追いかけて長続きしないのが現実です。

大切なのは、お客様と信頼関係を築き、長期的な利益につながる「良い売上」を作ること。

「知りたいことに先回りして答える」

これが、お客様の“買いたくなる気持ち”を自然に引き出し良い売上を作るポイントです。

方法は2つあります。

方法内容感情を動かすポイント
クロスセル関連商品を提案して、使い方や楽しみ方を広げる「もっと便利に使いたい」「楽しみたい」
アップセル上位モデルや長期的な選択肢を提案する「長持ちさせたい」「後悔したくない」

お客様にとっては「売り込み」ではなく「親切なアドバイス」に感じられます。

  • クロスセル:「製品Aをもっと便利に使う道具Cもありますよ」
  • アップセル:「3年後のメンテナンスを考えると製品Bが安心です」

お客様は一体何を買っている

カメラを考えてみましょう。

標準レンズを買うと、今度は、望遠レンズや広角レンズが欲しくなるのはなぜでしょう?

  • もっと遠くの野鳥をハッキリ撮りたい」という好奇心
  • 「基本はわかったから、次の段階に進みたい」という成長したい気持ち
  • 「色々なレンズを試して、自分だけの特別な写真を撮りたい」という楽しみたい気持ち

お客様が求めているのは、製品そのものではなく、製品を通じて得られる“良い感情”だからです。

“良い感情”“良い売上”を生みます。

お客様の感情に寄り添う情報を届ければ、売り込まなくても自然と信頼が深まり、リピートやアップグレードのきっかけになります

参考文献

フィリップ・コトラー、ケビン・ケラー「マーケティング・マネジメント」(丸善出版部)

佐藤尚之『ファンベース』(筑摩書房)