行列のお菓子に学ぶ長期利益を築く法
ないと困る あったら嬉しい モノやコト
バリュープロポジションは、お客様に、お届けする価値を、はっきりと示した提案です。
お客様が「ないと困る!」と感じる問題を解決し、「あったら嬉しい!」と心から喜ぶ、独自の価値の掛け合わせが長期利益を生み出す源泉です。

ところがお客様が本当に欲しい価値と、企業が届けたい価値にズレがあると、お客様の心に響きません。
ポイントは単に「いい商品ですよ」と言うのではなく「お客様にとって、これがどれほど役立つのか」を具体的に示すこと。
お客様自身も気づいていない潜在的な欲求を見つけ出し、自社の持つ独自の強みでその期待を超える。これこそが、長期利益の出発点です。


行列ができるのにはワケがある
行列の絶えない巴裡小川軒の元祖レイズン・ウィッチ。
バリュープロポジションは、上質なお菓子を求めるお客様に「他社が提供できない高品質な食材にこだわり、美味しい商品を届けること」です。

二代目主人・小川順の「材料8割、腕2割」の教えが脈々と受け継がれ、巴裡小川軒だけが入手できる旬の素材を惜しみなく使っています。
お客様は、他では味わえない「上質な材料が生む美味しさ」に価値を感じています。この感動がリピート購入につながるのです。
- お客様は価格以上の価値を感じれば、また買おうと思う
- 人にもお奨めしようと考える
- こうして利益が倍に倍にとなっていく
元祖レイズン・ウィッチは、東京銘菓の中で、揺るぎない地位を築いています。

参考文献
西口一希『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』(日本実業出版社)