長期利益のヒントは、チートスの“指につくうまさ”にあり!
事業を 4つの視点で 査定する
いま企業に求められるのは、内部の強みを磨き、外部の機会を最大限に活用して価値を創造し利益に変える戦略です。
SWOT分析は、事業を4つの視点で査定することができます。
- 強み (Strengths):他社にはない自社だけが持つ技術、人材、岩盤のような顧客基盤など
- 弱み (Weaknesses):資金不足、人材難など
- 機会 (Opportunities):ブームなどの追い風。
- 脅威 (Threats):為替の変動などコントロールできないリスク


強み・弱み・機会・脅威を洗い出すだけでは不十分。どう利益につなげるかです。



成功は4つの要素の掛け算!
SWOT分析の本質は、4つを掛け合わせるクロス分析にあります。
- SO(強み × 機会): 攻めの戦略 自社の強みで市場のチャンスを掴む
- ST(強み × 脅威): 守りの戦略 強みを盾に、外敵から身を守る
- WO(弱み × 機会): 改善の戦略 弱みを克服して、機会を活かす
- WT(弱み × 脅威): 回避の戦略 最悪の事態を避けるための対応
世界的スナック菓子 チートスは、スマートフォンの普及でお客様が「指が汚れること」を嫌がるという脅威に直面。しかし、脅威を独自の強みとして捉え直します。
- クロス分析: 「指につく汚れ」を「指につくウマさ」という体験価値に変換
- 価値の再定義: この価値をユーモラスな広告で発信し個性として確立
- 利益の確保: 市場で再び確固たる地位を築き、長期利益を確保


この掛け合わせから生まれる戦略こそが、お客様に新たな価値を届け、利益を生み出す源泉となるのです。
参考文献
今枝昌宏『実務で使える戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)