「指につくうまさ」チートスは、なぜ向かい風に耐えられたのか?
事業を 4つの視点で 査定する
「指につくうまさ」でおなじみのチートス。
実は、スマートフォンの普及でお客様が「指が汚れること」を嫌がるという向かい風を克服したことをご存知でしたか?
その秘密はSWOT分析に隠れているんです。
SWOT分析は、自社の状況を、客観的に見つめ直したい時に役立ちます。
- Strengths(強み):自分たちの良いところは?
- Weaknesses(弱み):自分たちの足りないところは?
- Opportunities(機会):チャンスはどこにある?
- Threats(脅威):リスクは何か?



4つの視点で整理すると、今どんな状況にあるかが一目瞭然!何をすべきかが見えてきます。
成功は4つの要素の掛け算!
SWOT分析の本質は、4つを掛け合わせるクロス分析にあります。
- SO(強み × 機会): 攻め 強みで市場の機会を掴む
- ST(強み × 脅威): 守り 強みを盾に脅威から守る
- WO(弱み × 機会): 改善 弱みを克服し機会を活かす
- WT(弱み × 脅威): 回避 最大の脅威を避ける対応

- クロス分析: 「指につく汚れ」を「指につくウマさ」という体験価値に変換
- 価値の再定義: 価値をユニークな広告で発信し個性を確立
- 利益の確保: 再び確固たる地位を築き、長期利益を確保

チートスは、「指につくウマさ」という特別な体験価値へと変えました。
この価値を「Can’t Touch This」というユーモアあふれるCMで発信し、チートスの個性として確立したのです。
こうしてチートスは、脅威を逆に強みとして活かし、市場での地位を再び確固たるものにしました。
まさに、ピンチをチャンスに変えた素晴らしい例ですね。
参考文献
今枝昌宏『実務で使える戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)