欲しいのは親友みたいなお客様 〜ダイレクトマーケティング〜

お客様との出会いは、新学期のクラスにヒントがあ

新しいクラスで迎える初日のぎこちない挨拶や、少しずつ心が通いはじめる瞬間を思い出してみてください。

「この子とは気が合うかも」と感じたあの小さなきっかけ。

ダイレクトマーケティング(DM)の本質は、まさにその“心の距離が縮まる瞬間”をお客様の心の中に再現することにあります。

すぐに仲良くなる必要はありません。時間をかけて信頼を積み重ねていくプロセスこそが、長く愛され、利益につながるマーケティングの核となるのです。

ダイレクトマーケティングの本質

ダイレクトマーケティングは、商品ではなくお客様が主役です。

ダイレクトメールやニュースレターなどのコミュニケーションを通じて、お客様の興味や状況に寄り添った情報を直接届けることで、新規購入や継続購入につなげていきます。

  • 心に寄り添う交流が命:定期的なメールやニュースレターで、お客様の心に寄り添う
  • ニーズに合った情報が命:お客様の購買履歴や行動に合わせた最適な情報が成功のカギ

新学期のクラスで少しずつ距離が縮まっていくように、ダイレクトマーケティングもまた、お客様との関係を丁寧に育てる積み重ねが成果をつくります。

お客様じっくり育てて生む利益

ダイレクトマーケティングの父 レスター・ワンダーマンが示した「4つのR」こそ、顧客育成の基本です。

  • Relevance(関連性):意味のある情報を届ける
  • Relationship(関係性):信頼を一歩ずつ積み重ねる
  • Repurchase(再購買):定期的に選ばれる習慣、動機付けをつくる
  • Retention(顧客維持):代替の効かない存在に高める

目指すべきは“一度きりの取引”ではありません。


潜在顧客をリピート顧客へ、そして「これがないと困る」と思ってもらえるロイヤル顧客へと育てていくことが、長期的な利益を生み続ける源泉となります。

お客様を「親友」のように大切にし、信頼関係を育てていくことこそが、今も昔も変わらないダイレクトマーケティングの理想なのです。

参考文献
 

レスター・ワンダーマン『ワンダーマンの「売る広告」』(翔泳社)