買った後 なぜか気になり ネット見る

マケの門

3分でわかる『認知的不協和』

“買ったこと” 肯定したい わが心

納得し 買ったあなたの モヤモヤ感

あなたは商品を買う前に「買っても後悔しないよな?」という心に去来する不安を解消したはずです。

それなのにあなたの心には「私の買い物は正しかったのだろうか?」という不安が芽生えます。この心理が『バイヤーズリモース』です。

ところがあなたの心は複雑で「私の買い物は正しかった」と自分の行動を肯定する心理も生じます。この相反する気持ちが交錯し葛藤を続ける心理状態を『認知的不協和 』といいます。

『認知的不協和』とは?

人は矛盾する考えや行為を同時に抱えると、不安定な状態に陥る。その苦痛から逃れるために、自分を説得して自分の考えを正当化しようとする心理

あなたは心のモヤモヤを打ち消すためにネットで高評価の口コミを探したり、広告を何度も見直した経験があるのではないでしょうか?

心理学者 フェスティンガーの教え
フォードの広告を見ている人の多くは、フォードを既に買った人である。

1957年に『認知的不協和』を発表したアメリカの心理学者 レオン・フェスティンガー(1919-1989)のことばです。マーケティングの格言としても有名ですね。

あなたは「自分は正しい買い物をした」と自分を納得させるために、買った商品の広告やネットの評価に、つい目が行ってしまいます。ネットに高評価のレビューがあれば嬉しくなり、反対に評価が低いと不快な気分になり高評価のレビューが見つかるまで検索を続けます。

納得をすれば たちまちリピーター!

あなたに生じる『認知的不協和』は、あなたの会社のお客様の心にも生じます。あなたの会社のお客様も、あなたと同じように購入後、あなたの会社の広告やホームページをもう一度見るはずです。

『認知的不協和』は、あなたの会社の商品やサービスの善し悪しに問題があるのでなく、誰もが持っている心理です。商品は「売って終わり」ではありません。だからこそ購入後の消費者の『認知的不協和』という行動心理への理解が重要なのです。

消費者の購買後の行動は、インターネットの普及とともにますます影響力を強めています。お客様があなたの会社の商品を買った後に「あなたの買い物の選択は正しいのですよ」と納得してもらうことは、マーケティングの必要不可欠な要素です。

ホームページ上などで、多くの人があなたの会社の商品を購入している事実や、購入後のサポート体制、商品の理解を深める知識など「あなたの買い物は正しい」ことを裏付ける情報を提供することは『認知的不協和』の解消に繋がります。

『認知的不協和』を解消するための3つの情報

1.多くの人がその商品を購入している情報の提供

2.購入後のサポート体制についての情報の提供

3.商品やサービスの理解を深めるための情報の提供

お客様が「みんなが買っているんだ!」「あっ、こんな使い方があったのか!」認識すれば商品への信頼が深まり「買ってよかった!これからもずっと買おう」という強い意思が生まれ『認知的不協和』が解消されます。

マーケティングの権威コトラーの教え
最高の広告は満足した顧客によってもたらされる

マーケティング研究の権威 フィリップ・コトラー(1931-)のことばです。お客様は「この商品を買った私は正しかった!」と納得すれば“あなたの会社(お店)から商品を購入すること”が習慣化します。やがてお客様はリピーターとなり口コミによって新たなお客様を呼び込む“広告”の役目を果たします。

ネット全盛の時代は、満足したお客様が、あなたの会社のことを口コミで世の中に広める媒体となるのです。

お客様に“あの商品を買うのは、いつものあのお店(会社)“と習慣(リピート)化させることがマーケティングのゴールであるといえましょう。

参考文献
 

ロバート・チャルディーニ『影響力の武器』(誠信書房)

ミシェル・バデリー『エッセンシャル版行動経済学』(早川書房)

リチャード・セイラー『実践 行動経済学』(日経BP社)