認知的不協和を解決しリピート購入に繋げる法
認知的不協和のメカニズム
認知的不協和は、矛盾する思考を同時に抱えることで不安定な状態に陥り、その苦痛から逃れようと自己正当化を試みる心理現象です。
矛盾する思考を同時に抱えることで不安定な状態に陥り、その苦痛から逃れようと自己正当化を試みる心理現象

要するに、購入後に自分が選んだ商品に対して後悔の念が湧いたり、他の選択肢が気になったりする心のジレンマです。この感情は、購入後に商品の評判をチェックし、ネガティブな情報を無視しようとすることで表れます。
フォードの広告を見ている人の多くは
フォードを既に買った人である
レオン・フェスティンガー
認知的不協和を提唱したアメリカの心理学者レオン・フェスティンガー(1919-1989)は、多くのフォード車を購入した人々が同じ車の広告を見ていることを指摘しました。
認知的不協和を解決する方法
お客様は、レビューサイトやSNSから情報を収集するので、購入後に認知的不協和に陥りやすい傾向にあります。
認知的不協和を解消し、お客様自身の購買決定を肯定し自信を取り戻していただくには以下の4つの情報が効果的です。
お客様の自信を取り戻す情報
- 商品がたくさん売れた実績情報
- 商品やサービスの価値を詳しく説明する情報
- 不安を解消するためのサポート情報
- 商品の舞台裏や成り立ちのストーリー
これらの情報を訴求することで、認知的不協和を解消し、お客様の満足度を高め、再購入(リピート)の意欲を引き出すことができます。
最高の広告は満足した顧客によってもたらされる
フィリップ・コトラー
マーケティングの権威 フィリップ・コトラー(1931-)の言葉にもあるように、最高の広告は満足したお客様によってもたらされます。
自分の購買を肯定したお客様が、商品を積極的に推薦し、新たな顧客を引き寄せる広告の役割を果たします。お客様とあなたの会社の間に、この信頼の連鎖を築くことが、認知的不協和を解決しリピート購入を促進し、収益向上を生むための戦略の目的です。
ミシェル・バデリー『エッセンシャル版行動経済学』(早川書房)
リチャード・セイラー『実践 行動経済学』(日経BP社)