他社にない価値を創って利益を掴む〜バリュープロポジション〜

お客様が求める価値と競合が真似できない価値のマッチングが利益の源泉

行列のできる店にはワケがある!

行列のできる店は、お客様が求める価値と競合が真似できない独自の価値がマッチします。このマッチングが持続的な利益をもたらすバリュープロポジションです。

『バリュープロポジション』とは?
 企業がお客様に届ける独自の価値。自社のみが作り出せる競合他社が真似のできない価値

東京 新橋の巴裡 小川軒は、元祖レイズン・ウィッチや小川軒ロールでおなじみの行列の絶えない老舗洋菓子店です。


これが巴裡 小川軒のバリュープロポジションです。この品質が他では味わえない特別な価値を生みます。

リングの上で最後に笑って立っているには

中小企業は大企業と比べ人材や資金など経営資源に制約があり同じ土俵では勝てません。生き残るには戦略が必要です。

競争戦略の権威 楠木建(1964-)は、『ストーリーとしての競争戦略』の中で「競争のある中で、いかに他社よりも優秀な収益を達成し、持続させるか、その手立てを示すものが競争戦略です」と説いています。

戦略の土台が、バリュープロポジションです。ヒントがプロレスにあります。女子プロレスラー 広田さくら(1978〜)は、新人時代に壁にぶつかります。同じスタイルで戦っても同世代の里村明衣子(1979〜)や師匠の長与千種(1964〜)らレジェンドには敵いません。

広田は「同じ土俵に上がらずに、ライバルと違う土俵を作るにはどうすればよいか? 」を考え、師である長与の助言を受けマイクアピールやコスプレなどコミカルなスタイルで唯一無二のバリュープロポジションを確立します。

広田さくらは、キャリア28年を迎えた今も『観客を呼べるレスラー』として複数の団体に参戦しています。

参考文献
 

西口一希『マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ』(日本実業出版社)

今枝昌宏『実務で使える戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)

楠木建『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)