ヒトとカネ どこにどう使えば 事業は育つのか?
成長の 道筋描く 4つの戦略
経営者にとって「事業を大きく伸ばす」ことは夢であり使命。しかし勘や勢いだけでは限界があります。
成長には、人材、資金など経営資源の投下先を見極める冷静な目が必要!
アンゾフの成長マトリクスは、製品軸(既存 or 新) × 市場軸(既存 or 新)の2軸で整理した成長のための指針です。
- いつもの商品を、いつもの人に:市場浸透戦略
- いつもの人に、新しい商品を:製品開発戦略
- いつもの商品を、新しい人に:市場開拓戦略
- 新しい商品を、新しい市場へ:多角化戦略
4つの戦略が限られた経営資源の配置図になります。



売る物と売る場所をどの組み合わせで攻めていく?
では、戦略の特徴をもう少し深掘りします。
1. 市場浸透戦略(既存製品 × 既存市場)
スターバックス
2杯目を割引して1日に2回訪れるリピーターを生むOne More Coffee。お客様の習慣を上手に変えました。
2. 製品開発戦略(新製品 × 既存市場)
アサヒビール
28年ぶりに復活したマルエフ。時代の気分とマッチして再ヒット。過去の資産も立派な新商品になり得ます。
3. 市場開拓戦略(既存製品 × 新市場)
ワークマン
作業着ブランドの強みを、アウトドア・日常着へ展開。意外性が武器に新たなお客様を獲得しました。
4. 多角化戦略(新製品 × 新市場)
DHC
もともとは翻訳事業の会社。美容・健康食品に進出し化粧品の定番ブランドに。未知への挑戦が企業の将来を変えました。




競合も、社会の流れも常に動いています。状況に合わせて、ヒト・モノ・カネをどこにどう使うか?
その判断が、成長できる企業とそうでない企業を分けていきます。

参考文献
今枝昌宏『実務で使える戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)