この商品 誰を狙ってどう売るか?

3分でわかる『STP分析』

市場から有望なお客様を見つけて収益に繋がる戦略を練る

あなたには ずっと買ってる商品が あるはずだ

あなたには、他にも似たような商品があるにも関わらず「やっぱりこれ!」と、ずっと買い続けている商品があるはずです。

自分の会社でも、あなたのような「指名買い」が習慣化しているお客様を多く獲得することが、収益の維持・拡大に繋がります。

STP分析の目的は、市場を細分化してリピーターになりそうなお客様を見つけ、お客様に商品の便益と競合との違いを伝え、お客様の心に『代替が効かない存在』というポジションを築き、収益を最大化することです。

『STP分析』とは?

市場を細分化して有望な顧客を見つけ、顧客の心に『代替が効かない存在』というポジションを築き、収益を最大化するための戦略の枠組み

STP=Segmentation・Targeting・Positioning 『分ける』・『選ぶ』・『位置付ける』の3段階で収益最大化を目指す戦略の枠組み

市場を細かく仕分ける『S』

セグメンテーションの目的は市場の中のお客様を下記の表に示した条件で細かく分けてリピーターになりそうなお客様を見つけることです。

情報分類
年齢、性別、家族構成など
地理地域、人口密度、文化など
心理生活スタイル、価値観など
行動購買心理、購買ニーズなど

これらの条件で仕分けしたお客様のグループセグメントといいます。

買っていただくお客様を決める『T』

ターゲットを誤れば、文字通り「的外れ」です。戦略の要がセグメントの中から「商品を買っていただくお客様」を選ぶターゲティングです。

便益と独自性をお客様の心に刻む『P』

戦略のゴールが、お客様の心に、あなたの会社の商品を代替が効かない存在として印象づけるポジショニングです。

お客様の心にポジションを築くには、商品から得られる便益=商品を選ぶ理由競合と異なる独自性=他の商品を選ばない理由の2つを明確にしたメッセージを打ち出すことが不可欠です。

商品から得られる便益=選ぶ理由 
競合と異なる独自性=他を選ばない理由

便益と独自性をお客様に提供し収益を獲得することが商売の基本です。お客様の心にポジションを築くことで、お客様がリピーターになる確率が高まり、高い収益を得ることが期待できます。

コラム  ふだん着を、もっと良い服へ
  ユニクロは“同一価格帯で世界最高の品質を誇る『究極の普段着』”というポジショニングを打ち立て消費者の支持を得ています。流行を追わず普段着(ライフウエア)というコンセプトを深く掘り下げる姿勢は競合の追随を許しません。

参考文献
 

フィリップ・コトラー、ケビン・ケラー『マーケティングマネジメント』(丸善出版部) 

鹿毛康司『「心」が分かるとモノが売れる』(日経BP)

柳井正『一勝九敗』(新潮社)