会社も社会もハッピーに!みんなを笑顔にする経営の秘密
利益の追求だけでは生き残れない
アメリカの経営学者マイケル・ポーター(1946-)が唱えたCSV(共通価値)経営は、社会課題を解決しながら利益を生み出す経営手法です。
『CSV経営』とは?
社会課題を解決しながら利益を生み出す経営手法
社会的な課題を解決する製品やサービスを通じて、人々の幸福を実現することが、企業の利益向上の鍵となります。
CSVのルーツは日本にあり
日本企業には「社会全体の幸福を築くことで企業が繁栄する」というCSVの理念が深く根付いています。
日本で初めて道徳と経済の両立を説き、商人の社会的意義を示した石田梅岩(1685-1744)の思想、近江商人の「買い手よし、売り手よし、世間よし」という三方よしの考え、渋沢栄一(1840-1931)が『論語と算盤』で教えた道徳に基づく経営は、長期的な繁栄を生み出す力を持っています。
戦後の混乱期の闇市経済、90年代のバブル崩壊、記憶に新しい偽装問題などは、短期的な利益追求の危険性を浮き彫りにしました。
経済変動や不祥事が起きるたびに、近江商人の三方よしや澁澤栄一の教えが再評価されています。
今、事業そのもので社会課題を解決し、利益を生み出すCSV経営の時代が到来しています。
参考文献
矢作敏行『コマースの興亡史』(日本経済新聞出版社)