あと1点 揺れる思いで ついポチり〜希少性の原理〜

希少性の原理


手に入れたい 心を動かす 希少性

数と時間 2つで決まる モノの価値

アメリカの心理学者 ロバート・B・チャルディーニ(1945-)が『影響力の武器』の中で説いた希少性の原理とは、人が手に入りにくいものほど価値があると感じる心理です。

希少性の原理をわかりやすく示すのが、限定品残りわずかという言葉の力です。

「いつでも100円」と謳うよりも「今だけ!!100円」と期間限定を強調した方が、お客様の購買意欲を強く刺激します。

また、「おひとり様何点でもOK」という無制限の販売よりも「おひとり様4点限り!」購入制限することで「どうしても手に入れたい」という衝動を掻き立てます。

時間や数量に制約が加わることで、「今を逃すと二度と手に入らないかもしれない」という焦燥感が生まれ、購買行動を後押しするからです。

希少性 カギは需給の バランスだ

ネットショップでよく見る「残りあと1点」という表示。他のお客様に先を越されたくないと、ポチッと意思決定を下します。

希少性の背後には、需給バランスがあることを忘れてはなりません。

供給量が大幅に増えれば、その価値は低下します。

2023年2月、国内初のトリュフ人工栽培成功のニュースが報道されました。

もし、この技術が軌道に乗ればトリュフの希少性は失われる可能性があります。つまり希少性の本質は需給バランスという繊細な概念です。

『希少性の原理 』
人が手に入りにくいものほど価値があると感じる心理

参考文献

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(早川書房)

ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器』(誠信書房)