投資家が迷わずバフェット銘柄を買う理由
結局は 誰が言ったかが ものをいう
権威性の法則とは、肩書や実績を持つ権威者の意見を、無意識のうちに信頼し、深く考えることなく受け入れてしまう心理です。
この法則は、お客様の心理に深く関わっています。専門家や有名人が推奨する商品やサービスに対し、安心感や信頼感を抱きやすい傾向があります。
医師が勧める健康食品、有名シェフが監修した調理器具などは、その権威が、購買意欲を刺激し、売上に貢献します。
人はみな 誰が言ったか? で態度が変わる
発言そのものの本質よりも「誰が言ったか」という情報が、人の判断に大きな影響を与えます。
投資の世界のウォーレン・バフェット(1930-)の存在は、権威性の法則を象徴する好例です。
「絶対に損をしないこと、よい株を安く買うこと」というごく当たり前の投資心得も、バフェットの名前が付くだけで、その言葉の重みは全く異なるものへと変貌します。
多くの投資家が「バフェットが選んだ銘柄なら間違いない」という権威への絶大な信頼感から、バフェット銘柄に群がります。
事実、バークシャー・ハサウェイの投資情報が公開されると、関連企業の株価を瞬時に押し上げることも珍しくありません。
これは、情報そのものの価値以上に、「誰が言ったか」という権威がもたらす影響の大きさを物語っています。
権威の意見は、有益な情報や新たな視点をもたらし、意思決定の助けになります。
しかし、「誰が言ったか」という情報に惑わされることなく、「何を言ったか」という内容を深く理解し、自身の頭で判断することが必要です。


『権威性の法則』
権威のある人物の意見に影響を受けやすい人間心理
参考文献
ロバート・B・チャルディー二『影響力の武器』(誠信書房)