2対8は長期利益を生む黄金比
20%の優良顧客の存在感
長期利益を極める「黄金比」がパレートの法則です。
イタリアの経済学者 ヴィルフレド・パレート(1848-1923)が発見した法則によると全体の成果の80%は、わずか20%の要素から生まれていると言われます。
事業活動に当てはめると、全体の売上の8割が、たった2割の優良顧客から生み出されています。
この上位20%のお客様が、頻繁に購入し購入単価も高いロイヤル顧客と呼ばれる存在。ロイヤル顧客を大切にすることが長期的な利益の鍵なのです。
80%の非売れ筋の存在感
商品ベースで見ると20%が売れ筋商品。では残りの80%の商品は、すぐに切り捨てるべき存在でしょうか? 実はそうではありません。
インターネットの普及により、売れ筋ではない商品が売上を生む「ロングテール現象」が注目されています。
リアル店舗で埋もれていたマイナー商品がネット市場では需要を見つけ、じわじわと売上を伸ばしています。
マーケティング界の権威 フィリップ・コトラー(1931-)は、『マーケティングマネジメント』の中で、「現在のルールは「50対50」に近いもので、販売数の少ない製品が会社の収益の半分を占めている」と指摘。つまり、非売れ筋商品が、実は会社の収益の半分を担っているのです。
残りの8の中に眠る「影の主役」に目を向けることが、ネット時代の持続的成長戦略です。
『パレートの法則(2対8の法則)』
結果の80%は全体の20%の要素から生み出されているという法則
参考文献
フィリップ・コトラー、ケビン・ケラー「マーケティングマネジメント」(丸善出版部)