ケンタッキーフライドチキンはなぜ美味しい?
長期的に利益を生む企業の秘密
長期的に安定した利益を生み出す企業には、独自の強みが隠されています。強みの正体がKFS(成功要因)です。

KFSとは、競合が真似できない独自の原料調達力、設備、技術、販売力、サービス力。ここから生まれる強みが企業を成功に導く要素、つまり長期利益の源泉です。


これがKFCのKFS!
ケンタッキーフライドチキンの美味しさの秘密は、創業者カーネル・サンダース(1890-1980)が考案した秘伝のレシピと独自の調理法にあります。これこそが、どこにも真似のできないKFSです。
もし生前に、サンダースおじさんに「日本KFCのKFSはなんですか?」と問うたなら「最高品質の鶏肉を調達し、調達した鶏肉を使ったフライドチキンで日本市場から利益をたっぷり収穫することだよ」と答えたでしょう。

そう、日本KFSの増収増益を支えるKFSは原料調達力です。
しかしKFSは不変ではありません。2024年秋、日本KFCは外資ファンドに買収。同社が築いてきた原料調達力の今後が注目されています。

時は太平洋戦争に遡ります。旧日本海軍の艦隊決戦主義は、敵国の戦術の変化に対応できず大きな犠牲を払いました。まさに、あの大和はその象徴です。
企業もしかり。市場の変化に合わせてKFSを柔軟に変えていくことが長期的な利益成長を達成するために必要です。

『KFS』
競合が簡単に真似できない原料調達力、生産設備、製造技術、販売力、サービス力
参考文献
大前研一『企業参謀』(講談社)