1を10 10を100にスケールアップ!〜イノベーション〜

イノベーションとは?

イノベーションとは、すでにあるものを新しい形で結びつけ人々の生活を変える新結合です。

新結合で価値を生まれ長期利益を築きます。

因果関係で示すとこういうことです。

  • 既存の要素を組み合わせる → 新しい価値が生まれる → 1が100にスケールする

よく耳にする「0から1を生み出す」という表現。これは比喩であって、地球の物理法則では完全なゼロから何かを生むことはできません。

その典型的な例が永久機関です。

  • 永久機関=0から1の幻想
    • 無からエネルギーを生み出すという主張
    • 物理法則に反するため実現できない

ありふれたものの新しい組み合わせが、未来と利益をつくるのです。

イノベーションは既存の要素の掛け合わせ

おなじみの人気ブランドは、既存の要素を掛け合わせた新結合で説明できます。

  • 電話 + IT = iPhone  通信機器の既成概念を見直し世界を変えた
  • ウイスキー + 炭酸水 = ハイボール  お酒の飲み方を変えた
  • 柿の種 + ピーナッツ = 柿ピー  おやつ文化の新しい選択肢

新結合を示した経済学者ジョゼフ・シュンペーターはこう言います。

  • イノベーションの成功は知力の賜物ではない。意志の問題である。

亀田製菓の創業者 古泉榮治は、柿の種とピーナッツの黄金比にこだわり抜きました。

その強い意志が、米菓売上No.1という国民的ブランドへの道を拓きました。

仮面ライダーに学ぶ1を100に変える長期利益の築き方

『仮面ライダー』シリーズは、物語の小さな種を巨大な価値に変えたイノベーションの教科書です。

  1. 設定の新結合(1から10へ)
    • 原作者 石ノ森章太郎は「人間 × 昆虫」を組み合わせ、悲哀を背負ったヒーローという独自価値を創出
  2. ビジネスモデルの新結合(10から100へ)
    • 漫画 × テレビの同時展開
    • 主役の負傷危機を2号ライダー登場というシリーズ化への転換
    • 変身ベルトなどの玩具展開で、観るだけでなく「ヒーローになりたい」という体験を創るIPビジネスの先駆け


『仮面ライダー』は、この二段階の新結合によって、物語の1つの種が100の価値にスケールアップし、半世紀以上も持続する長期利益を生み出しました。

参考文献
 

名和 高司『シュンペーター』日経BP