ノドも利益も守る龍角散の競争しない戦略
いったい 何が利益を 奪うのか?
世の中には、儲かりにくい業界があります。そんな中にも一人勝ちの企業があります。
一方で儲かりやすい業界の中に苦境に立たされる企業があります。この違いを生むのが戦略です。
アメリカの経営学者マイケル・ポーター(1950-)のファイブフォース分析は、自社がいる業界や参入を考えている業界が、「儲かりやすいか、儲かりにくいか」を、5つの要因で査定します。
『ファイブフォース分析』とは?
“儲かりやすいか?儲かりにくいか?” 業界の収益構造を5つの競争要因で分析する手法
ファイブフォース(5つの力)とは、業界の利益を圧迫する5つの脅威の力、即ち競争要因です。
利益を奪う脅威を特定し、自社の強みを活かし競合とは違う価値を作り、お客様に便益を届けることが長期利益を築く戦略の鍵です。
龍角散の競争しない戦略
「ゴホンといえば龍角散」でお馴染みの龍角散は、『真似されず、真似せず』の理念の下で、「のどをスッキリさせること」のみに経営資源を集中しています。
その結果、脅威をものともせず長期利益を築いています。
2024年3月期の純利益は965,674千円に達しています。
参考文献
マイケル・ポーター『競争の戦略』(ダイヤモンド社)
今枝 昌宏『実務で使える戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)