消費者が買っているのはモノではないっ!〜ベネフィット〜

ベネフィット

お客様の立場で考えることが第一!ベネフィットの成功戦略

ベネフィットの定義

お客様は、商品を購入する際、自分にどれだけプラスになるかを考えます。

ベネフィット(便益)とは、お客様が求めるプラス要因、つまりお客様がお客様が商品を購入することで得られる利益、経験、変化、悩みの解消です。

『ベネフィット』とは?
お客様が商品やサービスを購入することで得られる利益、経験、変化、問題の解決・解消

お客様は、商品の機能だけでなく、実際に使用することで得られる変化や満足感に価値を見い出すのです。

たとえば、デート前にメイクに悩む女性が、友人から「ナチュラルさが男子ウケするポイントよ」というアドバイスを受けたとします。

その女性は、友人のアドバイスに影響されて、“素肌の透明感”を謳った、いつもと違う化粧品を選びます。彼女は、肌がナチュラルに仕上がる機能に惹かれたのと同時に、好きな人とのデートを重ねることで生まれるかもしれない「明るい未来」というベネフィットを求めたのです。

ここで重要なのは、化粧品メーカーが単に化粧品そのものの機能を売るのではなく、お客様が「美しくなりたい」という願望を叶えるというベネフィットを売っているという点です。

自分ごと化が成功のカギ

お客様は、商品の価値を自分自身に関連付け、それが自分の問題の解決や願望の達成につながると感じると、購入意欲が高まります。

企業は、お客様の立場で考え、課題や願望を特定し、それに合ったベネフィットをアピールすることが不可欠です。

そのためには、自社が考えるベネフィットとお客様の求める価値との擦り合わせが必要です。

お客様との交流を深め、声を聞くことで、自社では気付かなかった発見があるかもしれません。さらに競合他社の製品やサービスのベネフィットを分析し、競合との差別化ポイントを見つけます。

お客様がベネフィットに価値を感じれば、お客様の数は増え、リピート購入が促進され、さらに他の商品の購入機会が生まれ、購入単価が向上します。

ベネフィットが生む収益効果

1.お客様の数が増やせる

2.購入頻度が増える

3.購入単価が増える

企業の成長と競争力向上に欠かせない要素は、お客様の心に自社の商品を、競合とは異なる存在として認識させることです。

参考文献

セオドア・レビット『T.レビット マーケティング論』(ダイヤモンド社)

西口一希『マーケティングを学んだけど、どう使えばいいかわからない人へ』(日本実業出版社)

佐藤 義典『ドリルを売るには穴を売れ』(青春出版社)