3分でわかる『スノッブ効果』
幻のクッキーに学ぶ!魅惑の販促術
「差をつけたい!」 人の心が生む利益
スノッブ効果とは、人が、他人と差別化したいという心理から、多くの人が持っていない特別なモノを手に入れて優越感を得ようとする心理現象です。
『スノッブ効果』とは?
人とは違う商品を入手して優越感を満たす心理
みんなが羨むものを手に入れることで、周囲に自慢したくなる心理をうまく活用することは、他社との差別化を図るための効果的な方法といえます。
選ばれし人のみが手にする優越感
幻のお菓子として知られる『村上開進堂』のクッキーは、予約してから手に入るまでに京都の店では予約してから3ヶ月から半年掛かります。
東京の店は、さらにハードルが高く「一見さんお断り」です。購入にはお客様の紹介が必要で、しかも紹介できるお客様の数に制限があります。
村上開進堂のクッキーをギフトに用いたら、受け取った相手は、送ったあなたの顔を思い出し「あの人は、希少な特別なお菓子を送ってくれたんだ」と感じて貰えます。

このように特定の人のみに販売する手法を『クローズドマーケット』といいます。
『クローズドマーケット』とは?
会員制や紹介制といったかたちを取り特定の個人に販売する手法
『村上開進堂』は、あえて入口を閉ざし顧客を選別することで価値を高め揺るぎないブランド力を保持しています。
コラム 『バルス祭り』に一抜けた
2000年代前半から始まった『天空の城ラピュタ』がテレビで放送される際の「バルス祭り」。一部のネットユーザーがネット空間で“知る人ぞ知る優越感と連帯感”で密かに盛り上がったイベントです。
しかし、企業がブームに乗ろうとした瞬間、ファンの熱は冷めてしまいました。これもスノッブ効果が及ぼす現象の一例です。
参考文献
池上彰監修『池上彰の行動経済学入門』(学研プラス)
『全国とっておきのお取り寄せカタログ』(朝日新聞出版)