3分でわかる『プライミング効果』
頭に残る記憶があなたの心を刺激する
情報に つい引き摺られる わが心
プライミング効果とは、人が無意識のうちに事前にインプットされた情報が後の行動に影響を及ぼす心理効果です。
『プライミング効果』とは?
事前に見聞きした情報によって、無意識の内に物事を思い出しやすくなったり、その後の判断や行動に影響を受ける行動心理
人は、その接した情報に引き摺られることがあります。
例えば、『⬜︎肉⬜︎食』という言葉に接した時、その後の連想は個人の経験や状況によって異なります。
謀略渦巻く戦国時代を舞台にした歴史小説や敵対的企業買収の記事を読んだ直後なら「弱肉強食」という連想が湧くかもしれませんし、雑誌やネットの“ランチ特集”をチェックした後なら「焼肉定食」を連想するかもしれません。
無意識に 誘導されてる わが心
あなたの頭の中には、テレビ番組、雑誌やWEBの記事、知人との会話など、さまざまな情報が無意識のうちに記憶されています。
あなたは、実際にテレビで紹介された商品を思い出し、それに引き寄せられて購入した経験があるかもしれません。この時の意識の働きが、プライミング効果の基本原理です。
プライミング効果は無意識のレベルで働くため、あなたが自覚していない影響を及ぼすことがあります。
とかく人は視野狭窄に陥りがちです。プライミング効果を克服するには、情報の信頼性を検証したり、単一の情報源に依存せず幅広い情報源から情報を取得し、自分の意思で決定することが大切です。
参考文献
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(早川書房)
リチャード・セイラー『実践行動経済学完全版』(日経BP)