時として自分の脳に騙される!

3分でわかる『ヒューリスティック』

成功は思考のクセの理解から!

人はつい ステレオタイプで 間違える!

人は、時として自分の脳が下した判断に騙されることがあります。その理由は、すぐに思い出せる自分の頭の中の経験則を頼りに、パッと直感で答えを出すからです。必ずしも正解とはいえないものの、ある程度正解に近い答えを導く思考を『ヒューリスティック』といいます。

『ヒューリスティック』とは?

自分の記憶の中の経験則によって、直感的に正解に近い答えを導くことができる思考

誰もが誤りを犯しやすい思考が、世の中に流布するステレオタイプに当てはめて判断する『代表性ヒューリスティック』です。

代表性ヒューリスティック』とは?
世の中に浸透しているステレオタイプを当てはめて判断する思考

人は人物の評価だけでなく、会社に対しても「ああいう商材を扱っているんだからお堅い会社に違いない!」と社風や企業イメージをステレオタイプで判断しがちです。

しかし世の中には、消費者が抱くステレオタイプな企業イメージを大きく覆し、新たな価値の創出に成功した会社があります。

『職人御用達のお店』というステレオタイプで認識されているワークマンは自社の店舗に、一般の消費者が作業服の機能性と品質の高さに惹かれて来店していることに着目します。そこでワークマンでは、雨の日の通勤通学や屋外の紫外線などに悩む女性のために、現場の過酷な環境に耐える作業服の機能性と品質にデザイン性を加味した『ワークマン女子』という新ブランドを立ち上げ大ヒットします。

人はつい 自分の勘で 間違える!

もう一つ『利用可能性ヒューリスティック』という自分の頭の中の思い出しやすいことだけで判断する思考も、思わぬミスを招きます。

利用可能性ヒューリスティック』とは?
自分の記憶や印象に残る出来事など、パッと思い出せる情報の範囲内で判断する思考

しかしご安心ください。その一方で人には、物事を判断する時に自分の記憶の中の外れのない経験を思い出す本能があるのです。

あなたが飲み会で「とりあえずビール」と最初にビールを注文するのは「集団の中で浮きたくない」という日本人特有の同調意識が、経験値から想起されるからです。大手居酒屋チェーンの『ビール1杯目100円キャンペーン』など最初の一杯をウリにしたプロモーションは『いつものアレを頼めば間違いない』というヒューリスティック思考を利用しています。

『ヒューリスティック』は誰もが無意識で行う直感的な思考です。『ヒューリスティック』が招く思考のクセを理解すれば、その先には成功が待っています。

参考文献
 

ダニエル・カーネマン『NOISE』(早川書房)

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(早川書房)

オリヴィエ・シボニー『賢い人がなぜ決断を誤るのか?』(日経BP社)

土屋哲雄『ワークマン式 しない経営』(ダイヤモンド社)