その道の プロのことばの持つ威力

3分でわかる『権威性の法則』

人はみな 権威の意見に 心が動く!

あの発言、権威の名前で信用し!  

商品を買うのも売るのも人です。商売を成功させるには、人の本質つまり誰もが持っている行動原理を理解することが必要です。

人の心には、無意識のうちに有名人、人気者、専門家の意見を信じる権威性の法則が働いています。

『権威性の法則』とは?

世の中の有名人や成功者、専門家など権威の意見を信じやすいという人間心理

選挙の応援演説に党首や有名人を動員するのは、有権者に「あの人が応援するのなら、ぜひ投票しよう」と思ってもらうことが狙いです。

誰が言ったか? で人の態度は大きく変わる

人は「誰が言ったか?」で態度が変わります。人は「誰が言ったか?」の「誰」に影響されるからです。

ごく当たり前の“株式投資の心得”の最後に記された人物名に、投資家は思わずひれ伏します。

この力が株式投資で1,000億ドルの資産を築いた投資の神様 ウォーレン・バフェット(1930-)という権威だけが持つことばの威力です。

事実、バフェットの鶴の一声で、彼の投資対象になった銘柄に個人投資家が群がり株価は大きく動きます。バフェットの大量取得発言を信じて、買いを入れる投資家の心理が権威性の法則の基本原理です。

コラム 戦後2大未解決事件の共通項

帝銀事件と3億円事件。戦後の2大未解決事件の共通項は、肩書きや制服という権威への服従です。

1948年の帝銀事件では東京都防疫消毒班の腕章をつけた人物を信用しました。20年後の1968年の3億円事件では白バイに乗った警官の指示に従います。時代は変わっても人の心理は変わりません。2つの事件は人が権威に服従する心理を悪用した許せぬ犯罪です。

参考文献

ダニエル・カーネマン『NOISE 』(早川書房)

ロバート・B・チャルディー二『影響力の武器』(誠信書房)

松本清張『小説帝銀事件』(角川書店)