投資家が迷わずバフェット銘柄を買う理由
人はみな 誰が言ったか? で態度が変わる
投資の神様 ウォーレン・バフェット。バフェットの言葉には、なぜあれほどの重みがあるのでしょうか?
人が何かを判断する時、「時間や労力を節約したい!」という心理が働いています。
その結果、肩書や実績を持つ権威の言葉を、深く考えずに「間違いない情報だ」と受け入れてしまうんです。
これがアメリカの心理学者ロバート・B・チャルディーニが『影響力の武器』で唱えた権威性の法則です。
「良い株を安く買う」という、当たり前の格言も、バフェットが口にした途端に説得力が増します。
多くの投資家が「バフェット氏が選んだ銘柄なら間違いない」という絶大な信頼感から、バフェットの推す銘柄に群がります。
この事実は、情報そのものの価値以上に、「誰が言ったか」という権威がもたらす影響の大きさを物語っています。


人はみな 誰が言うかを 重く見る
この心理は、マーケティングにも大いに活用されています。
例えば「医師監修の健康食品」や「有名シェフプロデュースの調理器具」。
お客様は商品そのものよりも「あの専門家が太鼓判を押したなら、きっと効果があるはず」と、深く考えずに安心感を得ます。
これは、商品が本来持つ価値以上に、「誰が言ったか」という情報が、お客様の購買意欲を強く刺激している証拠です。
もちろん、権威の意見は、新しい視点や有益な情報をもたらしてくれる心強い味方です。
しかし、それに流されてしまうのは危険。その言葉の中身をしっかり見極める必要があります。
その上で、「この人が言うならやっぱり素晴らしいよね!」と思ってもらえるような、本質的な価値を伝えることが大切です。
参考文献
ロバート・B・チャルディー二『影響力の武器』(誠信書房)