気が付けば 買ったつもりが 買わされた!?
〜一貫性の法則〜

一貫性の法則を活かして収益を増やす法

一貫性の法則のメカニズム

自分の言動や行動を一貫したものにしたい行動心理を一貫性の法則といいます。

『一貫性の法則』とは?

自分の言動や行動に一貫性を持ちたがる行動心理

この行動心理は、行動経済学の始祖 ダニエル・カーネマン(1932-)とエイモス・トヴェルスキー(1936-1996)が突き止めた経験則や先入観に基づき直感で素早く判断を下すヒューリスティック(直感思考)の一つです。

一貫性の法則は、次の欲求から生まれます。

1.一貫性を保つことで社会から高い評価を得られる

2.複雑な現代社会を、うまく切り抜けるための思考の近道を見出せる

つまり、一貫性の法則は、他人からの信頼を得たい、複雑な判断から逃れたいという本能的な欲求です。

気が付けば無理なくモノが売れていた

物を買うことは、一貫性の法則が影響が大きく作用します。極端にいえば、人の無意識の行動により利益を得ることができます。

しかし、お客様は、「気が付けば買ったつもりが買わされた」という気分を好みません。過度のプレッシャーや欺瞞的な手法は逆効果となる可能性があります。

お客様に「よい買い物をしたなぁ」と感じていただくには、製品やサービスに関する情報を明確かつ正確に打ち出すことが重要です。お客様が十分な情報を得て、自分のニーズに合った製品やサービスを選ぶことができれば、購入後も納得感が高まります。

また購入後も顧客とのコミュニケーションを継続し、サポートすることが大切です。商品の使い方やメンテナンスの方法、質問への迅速な対応などがリピートに繋がります。

そして、なによりも大切なのは、企業自体が一貫性を保つことです。あらゆる顧客接点において製品を一貫したイメージとして伝えていくことで、お客様の心に、他の製品やサービスには代え難い価値を作り上げることができます。 

参考文献

ロバート・チャルディーニ『影響力の武器』(誠信書房)