あなたは買ったのか?買わされたのか? 

マケの門

3分でわかる『一貫性の法則』

人はなぜ人は習慣や言動を貫くのか?

毎日同じ顔ぶれの通勤電車

毎日の朝の通勤。あなたは、いつも同じ時刻、いつも同じ車両。乗るドアの位置も決めているのではないでしょうか?

あなたのまわりは、いつもと同じ顔ぶれです。「あの人の前に立ったら座れるな」と学習したり、たまに顔を合わさないと何だか心配になったりします。

人は、普段から続けている習慣や自分が言ったことを、そのまま貫きたいという強い意思を持っています。この心理の正体が『一貫性の原理』です。

「楽をしたいし他人の評価も気になるし」

楽したい欲求と他人からの高評価を求める欲求が『一貫性の法則』を貫く理由です。

『一貫性の原理』を貫く2つの理由

毎日の行動をパターン化して楽をしたい

「あの人は信用できる人だ」と思われたい

人はルーティンに従って行動することが楽だから“こんな場合はこうしよう“と無意識のうちに自分の行動をパターン化して一貫性の状態をキープします。

世の中では、“言行一致”の人が尊敬されます。だから「あの人は信用できる人間だ!」と思われたいのです。

実は、買ったつもりが買わされた⁉︎

買う気モード全開の心理

アメリカのダイレクト・マーケティングの第一人者 ジョセフ・シュガーマン(1938-)の『シュガーマンのマーケティング30の法則』の中のことばです。

いったん最初の購買決定をした客はそれまでの行動の延長線上で行動しようとする

人の心には「一度買う」と決めると『一貫性の原理』が働きます。

PCの上位機種を買ったあなたの心理

あなたは、店員さんに奨められるままに「これを買うぞ」と決めたPCの機種より高額な上位機種を購入した経験はないでしょうか?

あなたが上位機種を購入した理由は、より優れた高額な商品を奨める販売手法『アップセル』が買う気モード全開のあなたの心に刺さったからです。

アップセル

商品の購入を考えている見込み客に対し、より優れた高額な商品を奨める販売手法

“ついで買い”をしたあなたの心理

毎日行くコンビニ。今日は、お互いの顔を認識し二言三言ことばを交わす店員さんがレジにいます。会計の時、店員さんはにこやかに「今度、新しく◯◯味の“からあげ”が出たんですよ!おひとついかがですか?」とレジ前の新商品を奨めます。

売り込みに対して抵抗感が緩む会計前の瞬間を狙って別の商品を奨める『ダウンセル』です。ファストフードの「プラス20円でLサイズにできますよ」という定番手法です。

緊張は緩んでも無意識の内に『一貫性の原理』だけは働いているので、あなたは“ついで買い“をしてしまうのです。

ダウンセル

商品の購入を決定した客に対し、関連商品など別の商品を奨める販売手法

アップセルとダウンセルは『一貫性の原理』を利用して人の心を無意識のうちに動かして顧客単価を引き上げる販促手法です。

さて、あなたは、買ったのでしょうか?それとも買わされたのでしょうか?

参考資料
 

ロバート・チャルディーニ『影響力の武器』(誠信書房)

ミシェル・バデリー『エッセンシャル版行動経済学』(早川書房)

ジョセフ・シュガーマン『シュガーマンのマーケティング30の法則』(フォレスト出版)

リチャード・セイラー『実践 行動経済学』(日経BP社)