人はみな 知らないものは 欲しがらない! 

ブランディング

3分でわかる『ブランディング』

あの有名ブランドは、最初から知名度があったわけではない

ブランドとは あなたの頭に浮かんだ 商品だ

『ブランド』とは「牛肉といえば神戸」というように、あなたの脳裏にインプットされている商品やサービスです。

『ブランド』とは?

人の頭の中にある企業や商品に対するイメージ

人は“牛肉”そのものに価値を見い出してるのではなく、“神戸牛”、“松坂牛”“近江牛”というブランドに価値を見い出します。

ブランド和牛”になることができたのは、何十年もの積み上げてきた歴史の賜物です。産地の生産者が肥育に時間と手間暇をかけて育ててきたからです。これがブランドの力です。

人はみな知らないものは、欲しがりません。日本人なら誰もが知っている水戸黄門は長きに渡り講談や映画、TVドラマを通じて記憶されています。

水戸黄門は、印籠を持っていなければ、ただの老爺です。誰も振り向きません。格さんが三つ葉葵の印籠を示すから、みながひれ伏すのです。

『ブランド』が、水戸黄門のように人々に広く認知されれば「〇〇といえばあの商品」とか「〇〇を発注するなら〇〇社」と選ばれやすくなります。あなたの会社の商品を人々に認知させ「〇〇といえばあの商品」という意識をお客様の脳内に記憶させて購入率、購入頻度を高めることを『ブランディング』といいます。

『ブランディング』とは?
人々にブランドの果たす使命を明確にし、「〇〇といえばあの商品」という意識を顧客の脳内に記憶させ、根付かせ購入率、購入頻度を高める活動

『ブランディング』と聞くと、高級ブランドをイメージしますが、あなたの行きつけの個人経営の居酒屋や地元の小さな青果店も『ブランディング』と無縁ではありません。

あなたは、店主の人柄や、親しみやすさ、便利さ、商品の鮮度を“価値”として認識し「〇〇ならばあのお店」と頭に思い浮かべるのです。この時の、あなたの心の中が『ブランディング』の基本原理です。

ブランドは時間をかけて育つもの

お客様の脳裏には、ブランドから受けた感動体験が刻まれ「未来への期待値」が高まります。お客様に感動を継続して提供することが『ブランディング』の要諦です。

グリコの“ポッキー”は、1966年の発売から半世紀を超え、世界30ヵ国に進出しヨーロッパでは“MIKADO”というブランドで愛されています。

グリコは、お客様に“ポッキー”が食べたくなる場面を、想起させるために、体験を提案し購入機会を増やすことに成功します。いちごやアーモンドなどラインナップを増やし子供たちの期待に応え、市場でのポジションを盤石にします。さらに「ポッキー・オン・ザ・ロック」で、お酒と一緒に食べるシーン、「旅にポッキー」で、旅行時のおやつに食べるシーンを訴求し、お客様と”ポッキー”との接点を増やし、顧客層を子供から大人へと広げます。

“ポッキー”は、看板商品の“プリッツ”にチョコを、コーティングしたお菓子です。“プリッツ チョコ味”ではなく“ポッキー”と命名したのはブランドとして成長させたい目論みがあったからです。このように『ブランディング』は、将来にわたって、選ばれ続けるための仕組みづくりです。『ブランド』は時間をかけて育て、お客様の脳裏に刻まれていくものなのです。

コラム  昭和の名レスラーの必殺技
  昭和の名レスラー ディック・マードックの代名詞は『カーフ ブランディング(子牛の焼印押し)』です。コーナーに相手を釘付けにしておき、マードックがコーナーに登って相手の頭髪をつかみ、相手の後頭部に膝を押し当したまま顔面をマットに叩き付ける荒技です。マードックが世を去り25年を経過しても「マードックといえばカーフ ブランディング」とプロレスファンの脳内に鮮烈に刻む『ブランディング』のお手本です。

『カーフ ブランディング』とは自分の所有する牛を他人の牛と区別するための焼印のことで、ブランドの語源でもあります。

参考資料
 

片平秀貴『パワー・ブランドの本質』(ダイヤモンド社)

石井淳蔵『ブランド 価値の創造』(岩波書店)