経営は選択の連続だ!
戦略は対立軸を選ぶこと?
政治で論争の的となるのが「積極財政」か「緊縮財政」かという国家財政の方向性です。
経営戦略も突き詰めれば、2つの対立軸を「選ぶ」ことから始まります。
対立軸の意味と選択の重要性
1. 経営戦略:外部環境vs 内部環境
- ポーター派(外部環境重視):業界構造や競争要因を分析し、ポジショニングで勝負。例:価格競争に強いビジネスモデルを構築。
- バーニー派(内部資源重視):自社の強み(技術、文化、人材)を活かして持続的競争優位を築く。
外部環境で攻めるならスピードと市場適応力が命。
内部環境で攻めるなら独自性と継続的な強化がカギ。
2. 戦術:顧客視点 vs 企業視点
- 4C(顧客視点):Customer, Cost, Convenience, Communication。お客様との対話と価値共創
- 4P(企業視点):Product, Price, Place, Promotion。製品中心で効率的な販売戦略
4Cを軸にするなら、顧客理解と柔軟な対応が不可欠。
4Pを軸にするなら、製品力と価格戦略が勝負。
3. マーケティング:短期 vs 長期
- ダイレクトレスポンスマーケティング(短期):即効性をp重視。反応率を高める施策に集中。
- ダイレクトマーケティング(長期):お客様との関係重視。長期利益を築く。
短期を選ぶなら、目標の数字(KPI)を元に、うまくいったかを見直しながら改善していくことが大切(PDCA)。
長期を選ぶなら、リピート化と離反防止、ブランドづくりが肝。
「どの戦略が正しいか」ではなく、「自社にとって何を選ぶか」が本質です。
選択とは、何に集中し、何を捨てるかをはっきりすることです。
参考文献
フィリップ・コトラー、ケビン・ケラー『マーケティングマネジメント』(丸善出版部)