人はつい「見た目」で選び判断する!
〜ハロー効果〜

SNSで映えにあてられ自己嫌悪

人の判断は見た目が9割

「売り物には花を飾れ」ということわざがあります。商品の第一印象は評価に大きな影響を与えます。

見た目が魅力的であれば、商品への評価が高まるのは自然なことです。しかし、人は見た目に引きずられ、判断を誤ることもあります。これがハロー効果という心理現象です。

映えよりも違いと便益で勝負する

SNSの発達に伴い「映える」コンテンツが注目されています。一方で容姿が美しい人物や理想的な生活スタイルと自分を比較し、自信を喪失する負の側面もあります。

ハロー効果を意識して全体をしっかり見て判断することが重要です。

「映え」は一時的なブームです。商品は見た目の魅力はもちろん大切ですが、長期的に利益を築くためには、商品の独自性や顧客の問題を解決する便益が重要です。商品の本質と価値をしっかり伝えることが、成功に繋がります。

コラム 『椿三十郎』とハロー効果
 黒澤明の『椿三十郎』の冒頭10分には、ハロー効果のすべてが描写されています。

藩の不正を暴こうとする若侍は、外見で大目付を信用しますが、三船敏郎扮する浪人 三十郎は「人は見掛けによらねえよ。冴えない城代家老が善玉で、大目付が黒幕だ」と一喝します。このシーンは、見た目に惑わされず、内面を見極める重要性を強調しています。

『ハロー効果』
 見た目や際立つ特徴だけで人物や物の価値を決めつけてしまう心理

参考文献

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(早川書房)