買った後 なぜか気になりチャットする〜認知的不協和とAI〜

認知的不協和とは

認知的不協和とは、商品を購入したという「自分の行動」と、「失敗したかもしれない」という心の中の考えが食い違うことで生まれる不安やモヤモヤした感情です。

人は本来、「自分の選択は正しかった」と信じたい生き物です。そのため購入後、無意識のうちに安心できる情報を探し始めます。

購入後のモヤモヤは検索からAIへの相談へ

これまでお客様は、購入後に認知的不協和による不安を感じると検索エンジンでレビューや口コミを読み答え合わせをしていました。

しかし今は、AI OverviewsやAIモードの普及で行動が変化しています。「この商品、買って正解だった?」お客様は迷った瞬間にAIに直接こう尋ねます。

AIは膨大な情報を横断し、次の3点を瞬時にまとめます。

  • 客観的な評価
  • よくある満足点・不満点
  • 使いこなしのヒント

AIが「多くの利用者は満足しています」「この点を理解すれば問題ありません」と答えるだけで、認知的不協和は大きく軽減されます。AIは購入後の不安を和らげる“判断の代弁者”として機能し始めています。

AIが肯定できるかどうかは情報設計で決まる

AIがお客様に安心を与える回答をするには、根拠となる情報が必要です。その中心にあるのが、企業が発信する公式サイトの情報です。

AI Overviews時代に評価されやすい情報には、次の特徴があります。

1. 使い方・注意点が構造化されている

  • メリットだけでなく、向いていない使い方や注意点も明記
  • Q&A形式や箇条書きで整理されていると AIが理解・要約しやすくなる

2. 第三者評価と矛盾していない

  • 公式サイトの主張とレビュー・SNSの評価が大きくズレていない
  • 誇張がなく、事実ベースで説明されている
  • AIは「良いこと」よりも情報の一貫性を重視する

AI時代のマーケティングは、購入をゴールにする時代は終わり、購入後のAI体験まで含めて顧客満足を設計する時代が始まっています。

参考文献
 

恩蔵直人『マーケティングの力: 最重要概念・理論枠組み集 』(有斐閣)