人はつい “見た目”で選び まちがえる

マケの門

3分でわかる『ハロー効果』

一点を 推せばすべてが よく見える!

人は “見た目じゃ わからない!

あなたは、人を“見た目”だけで判断したことがありませんか?

『人は見掛けによらねえよ。危ねえ危ねえだぜ』
  『人は見掛けによらねえよ。危ねえ危ねえだぜ』 黒澤明(1910-1998)の名作『椿三十郎』で主人公の凄腕の浪人 三十郎が放つセリフです。

藩の不正を暴こうと立ち上がった9人の若侍は、風貌の冴えない城代家老を疎んじて、大目付を「あのお方は、話しがわかる!やっぱり本物だ!」と人物を見た目で判断して信頼します。

ところが、ふとしたきっかけで知り合った三船敏郎(1920-1997)扮する凄腕の浪人・三十郎は「俺に言わせりゃツラの冴えない城代家老が善人で、藩の不正を取り締まる立場の大目付こそが黒幕だぜ」と真実を看破します。若侍たちは無精髭を生やし粗末な身なりの三十郎の言うことに半信半疑ですが、大目付の一団が三十郎と若侍を急襲します。

若侍たちは、三十郎が言うところの「見た目には申し分がねぇ」という大目付を信頼し、身なりの汚い三十郎の言うことを信用せず、何よりも藩の安泰を考えている城代家老を、風采の上がらないという外見だけで軽んじてしまいます。この若侍たちの心理を『ハロー効果』といいます。

『ハロー効果』とは?
 人の心に、あるひとつの抜きん出た長所が強い印象となって残り、全体の評価を引き上げてしまう心理効果

『ハロー効果』は、1920年にアメリカの心理学者 エドワード・ソーンダイク(1874-1949)が発表した物事を判断する時に起きる認知の歪み(認知バイアス)の一つです。

「ハロー」とは、宗教絵画で描かれている神仏の頭の後ろに描かれている“後光”のことです。“後光”は描かれた神仏が「聖なるもの」であることを象徴するシンボルです。

人は、“見た目”の良い人物に接すると、その人物が醸し出す雰囲気を、神仏が放つ“後光”のように感じ「好人物に違いない」と全体の印象を決め付けてしまうのです。

よいところに 焦点当てれば 後光差す!

日本各地の名所や秘湯を紹介するテレビの旅番組は、高視聴率を記録しています。

人気旅番組の長寿の秘密
    旅番組の『お宿自慢』のコーナーでは、“「温泉旅館の名物女将」と“人”にスポットを当てたり「全室趣きの異なる風情が愉しめる隠れ家旅館」と銘打って旅館の“設備”をクローズアップするなど視聴者がひと目で分かるポイントに絞って構成しています。

「女将のきめ細かい心配り」とか「美肌効果が期待できる泉質」といった目立つポイントを一点強調するだけで視聴者は旅館そのものに高い価値を感じます。

さて『色の白いは七難隠す』ということわざがあります。色白の女性は、それだけで他にウイークポイントがあったとしても、それを補って余りある魅力があるということです。あなたの会社の商品やサービスの「目立つ特徴」をひとつ“推し”にしてスポットを当てれば人々は「それ以外の要素も優れているに違いない」と感じるのです。

古くから伝わる「商い」の心得

売り物には花を飾れ

商いの秘訣を説く教訓です。「売り物はよく見せるために美しく飾りなさい」という意味です。商品は中身の良さだけでなく、見た目もきれいに飾って売るのも商売の大切な要素です。

人が物事を認識する時に、一つの際立った特徴に惹かれると、すべてがよく見えてしまうという『ハロー効果』はマーケティングに広く活用されています。