3分でわかる『希少性の原理』
「今だけ」と「これだけ」で お客様の“欲しい”が作られる!
手に入りにくいものが お客様の欲しいもの
需要のあるところに供給があります。問題は需給バランスです。手に入りにくいものに価値を感じる心理を『希少性の原理』といいます。
手に入りにくいものに価値を感じる人間心理
人が希少な商品に価値を感じるのは、希少性ゆえに商品を入手することが難しいためです。希少性が高い商品は、需要が高まり、供給が限られるため価格が高騰することがあります。
投資家は、企業が自社の株を買う自社株買いに期待します。その理由は市場に出回る株数が減るため希少性が増し株価が高騰するからです。この投資家心理が『希少性の原理』です。
希少性は、時間と数がつくり出す!
制限は、商品の価値を高めます。「いつでも100円」と「今だけ!!100円」や「おひとり様何点でもOK」と「おひとり様4点限り!」では商品の売れ行きが大きく異なります。

1.希少性の創出:商品に期間や数量などの制限を設けると、顧客の心に商品を入手することが難しいという印象が生まれ、顧客にとってその商品がより価値のあるものと感じる可能性があります。
2.需要の喚起:商品に制限を設けることで、需要を喚起することができます。期間限定のセールや数量限定の商品は、顧客に急いで入手したいという需要を生み出すことができます。
あなたには、ネットショッピングで「あと1点」という表示に心が揺れて商品を購入した経験があるはずです。
この時、あなたの心は、残り1点の商品に希少価値を感じます。この機会を逃したら「もう買えないかも 急いで買わなくちゃ!」と『希少性の原理』が働くからです。
江戸時代、大井川は東海道の難所の一つでした。川を渡る料金は当日の水量によって決まります。川の水量が増えれば増えるほど渡賃が高くなります。普通の水量なら48文。水の量が人足の胸の下までだと70文、胸の上になると80文、脇の下までの水の深さになれば90文に値上がりします。難易度が高くなるほど『希少性の法則』が働き渡賃が高くなるのです。
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 』(早川書房)
ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器』(誠信書房)