虎の門 乗りもの今昔ものがたり

高度経済成長と日比谷線

1964年東京オリンピックに合わせて開業した日比谷線は、関東大震災後の復興プランとして1925年に計画されました。ちなみに、日比谷線屈指の乗降客数を誇る「六本木駅」は、当時の計画にはありませんでした。当時は、軍の施設と華族や実業家が住む邸宅が建ち並ぶ閑静なエリアであったからです。

戦争を挟み、戦後復興を経た高度経済成長期、近郊都市の人口増加による混雑緩和のために、日比谷線の計画が復活します。日比谷線の工事は、東京オリンピックの開催に間に合わせるために、首都高速道路をはじめ都内の道路インフラ、東海道新幹線開業工事による人手不足、資材不足の中で急ピッチで進められました。

輸送力増強のために採用された北千住で東武伊勢崎線に、中目黒で東急東横線に乗り入れる“相互直通運転運転方式”は、地下鉄で初めて導入されました。

56年ぶりの新駅
 2020年6月6日、日比谷線に56年ぶりの新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が開業しました。

オフィスビル 東京虎ノ門グローバルスクエアに直結し、銀座線虎ノ門駅との乗り換えが可能となります。また東武線・日比谷線相互直通線に、座席指定列車「THライナー」が誕生し、さらなる利用者の利便性を図ります。座って通勤できるのは、嬉しいですね。

路面電車の全盛期

60年代の地上での都民の足といえば都電(路面電車)でした。大ヒット映画『ALLWAYS 三丁目の夕日』(2005年)の中でも都電の走る東京の街並みがVFXで再現されています。

虎ノ門エリアには、中目黒~築地、渋谷駅前~新橋、品川駅前~飯田橋、渋谷駅前~浜町中ノ橋を走行する都電(路面電車)が行き交いました。虎ノ門を走った都電が1968年9月に廃止され約半世紀が経過します。再開発が急ピッチで進む虎ノ門エリアに、かつての都電を彷彿とさせる新しい交通システムが誕生しました。路面電車と遜色のない輸送力と機能を有した、新しいバスシステム「東京BRT」です。

新しい交通システム
 2020年10月1日に虎ノ門と晴海を結ぶ路線がプレ開業しました。

2020年10月1日に虎ノ門と晴海を結ぶ路線がプレ開業しました。2022年には虎ノ門~東京テレポート駅、虎ノ門~豊洲駅~豊洲市場前、新橋~勝どきで、運行が開始される予定です。

参考資料
 PHP研究所編『東京メトロの秘密』(PHP研究所)